心の傷

生きていると多かれ少なかれ心に傷は出来ると思う。
恋愛だったり友達だったり仕事だったり、いろんな事で少なからず傷ついたりするのではないかな。

あたしが心の傷だと思っているのは、パソコンインストラクターを始めたばかりのころ、
先輩の25名ほどの授業のアシスタントに入ってくれと言われた。
その先輩(女性)は、あたしをインストラクターに誘ってくれた人でとにかく熱い。
熱いってのは熱血タイプ。侍みたい。教える事に生きがい持ってる。時にはそんな自分に酔うって感じ。

そのクラスの初めての授業が始まって、マウスも持ったことない人もいたりして、
25名を一気に教えるってほんと大変なんだけど、
アシスタントだし、わからなさそうな人に指導すればいいかと思って、
その先生が後ろに来たときに、じゃああたしは前の方を見ればいいかなと思って、前の方を見てたら、
その先輩はアシスタントのクセにあたしより前へ行くって何事じゃ!とめちゃ腹立ったみたいで、次の休憩時間に呼ばれた。
「前は見んでもええねん」これだけだと何でもないけど、顔は般若の面だよ。どすもきいてるし。
それ言われて、げげっと思って、次の授業は後ろのわからない人を見ていた。

次の休憩時間にも呼ばれた。
「あの、一番後ろの人はそんなにできひんことないねん。あの(中ほどの)おっちゃんが全然出来ひんねん。あの人見といて」
これもセリフだけ聞いてると大したことはないけど、それはそれはきつい言い方。

誰が出来るとか出来ないとか、まだこのクラスも今日始まったばっかりやし、
言ってることはわからなくもないけど、一人で熱くなってあたしに怒鳴るようなことが信じられなくて、
次の授業中、後ろで見てるんだけど涙が出てきて、手とかつねってこらえた。情けない。

書いてると大したことないけど、言い方がとにかくすごかったのだ。
もうちょっと物の言い方あるやろう、なんて思って落ち込んでて、その夜、親と食事をしてて、「どうや仕事は」なんて軽く聞かれ、
抑えてた感情がドバッっと出て、親の前でオイオイ泣いてもうた。情けない。いい年して(涙)

それからこの話(言われ方がきつくて親の前でも泣いてしまった)をするたび、
何人もの人に笑い話で言ってるのに必ず泣ける。
あははって言いながら涙が「じわーー」って感じ。

傷ついたのね、あたし。